< 基本情報 >
★本文イラストに参加したポール・スミザー直筆サイン&イラスト入り!
● 単行本:264ページ
● 著者:野口瑞子
● 本文カット:ポール・スミザー
● 出版社:ガーデンルームス
● 発売日:2024年11月23日
● 版型 :130mm × 188mm × 18mm
< 書籍の解説 >
言葉で残す、まなざしの記録
〜かつてガーデンルームスが東京都三鷹市にあったころの「祖父母による孫育て」の記録〜
生後七日目から二歳六ヵ月までの「祖父母による臨時保育園」を開設。
何気ない日常の中、子どもが成長する過程で起こるエピソードを、祖母の視点でまとめました。
<目次>
ー仙川にてー
風に舞い踊る若葉
1 若葉ちゃん誕生
2 ミーチャン・ハーチャン保育園
3 沐浴
4 一日中ねんね
5 笑う
6 泣く
7 若葉ちゃん長椅子に座る
8 寝返り
ほか
ー大泉にてー
伸びゆく森の若葉
1 釣り
2 川に落ちた若葉ちゃん
3 朝からチーターが大活躍
4 初めてのクリスマス劇
5 『お姉ちゃん』に憧れて
6 ままごと遊び
〜著者紹介〜
野口瑞子(のぐちみずこ)
昭和11年東京都中野区生まれ。
平成12年、第一回東京ガーデンニングショーにおいて、ポール・スミザーがデザインしたプレゼンテーションガーデンに「自然の韻(うた)が聞こえる庭」と命名。以降「自然の韻(うた)が聞こえる庭」がガーデンルームスのコンセプトとなる。また、平成25年、鳥取県湖山池ナチュラルガーデンに「とっとり晴れやか庭園」と命名する。山梨県北杜市在住。
〜書籍紹介〜
汐見稔幸氏(教育学者/東京大学名誉教授)
若葉ちゃんのかわいげな行動を、まるでスローモーションカメラで撮影するように観察し、その行動に温かいまなざしで意味づけする。幼い子の行動にはこんな意味があったのだということを、歳を重ねた人だからこその言葉で紡いだ、いのちの物語です。
幼い子の気と年寄りの気が共鳴することの証明書。
ポール・スミザー
この本のエピソードの多くが生まれたのは、ガーデンルームスの原点である設立当時の事務所(東京都三鷹市)の庭やその周囲の畑や林。「庭がもう一つの部屋」という考え方で、人が動きやすく、安心して外に出たくなるような庭や環境づくりを目指している僕たちは、その事務所の狭い敷地や建物の壁を使って小さな庭をつくり、周囲の環境も馴染むように整えていった。
そんなある日に生まれた若葉ちゃんと、家族が協力して作る臨時保育園。何気ない日常の中で、ミーチャンと若葉ちゃんが、そこをとことん楽しんで、たくさんの経験をしてくれた。今、手掛けているヨハネ保育園(山梨県清里)の園庭も同じ考え方で作っていて、そこでは子どもたちが、何気ない日常の中できっと若葉ちゃんと同じように様々な経験を重ねてくれているのだと思う。
生まれたばかりの子どもは、すべてのことが初めての経験だけど、親だって初めてのことばかり。だから親は、戸惑ってついつい子どもにあれこれ言ってしまいがちだけど、若葉ちゃんのおじいちゃん(ハーチャン)と、おばあちゃん(ミーチャン)は、その子がやりたいことをじっと観察して、見守るという形で応援している。それだけなんだけど、それが子どもの気付きを引き出すのに、丁度良い距離感なんだと思った。
家族がみんなで「外に出たくなるような庭」があると、きっと毎日がもっと豊かになる。庭がなければ、近くの公園だっていい。人が集い、会話が生まれる場。ひと昔前の日本の家には、庭につながる縁側があり、お父さんやお母さん、おじいちゃんやおばあちゃん、友達や近所の人達が集い、子どもたちはそこで新しいたくさんの経験をしていたに違いない。僕たちは自分たちの子育ての経験を経て、もっとそういう環境を増やしていきたい、と思っている。